「不安」の対処法

「10代の子をもつ親が知っておきたいこと」

水島広子著より

 

「感じるしかない不安」を抱えている時期には、身近な人たちのサポートも必要です。新しい学校に入る時に、周囲が期待して次々とプレッシャーをかけてくることか゛不安を強めるということがよくあるからです。ですから、まわりの人たちに、自分が今どういう不安を抱えていて、何に気をつけて生活しているのか、その上でどういう協力をしてほしいのかを伝えて、理解したり共感したりしてもらうことが必要です。これは不安を和らげるだけでなく、対人関係の質を向上させることにもなるでしょう。感情を打ち明けあったときに人は最もつながりを感じるからです。また、「良かれと思ってやっているのに」というズレを生まずにすみます。

そしてそのように対人関係の質をよくしておけば、実際に困ったことになっても協力を容易に得られるでしょう。そのためにも不安を自分1人で抱え込んで何とかするのではなく、自分の状況を身近な人に説明したり相談したりすることの価値を教えてあげたいものです。子どもにそう教えるためには、大人自身が、自分の不安について同じように対処している姿を見せることが大切です。つまり、自分の不安を当然のこととして認め、それを抱え込まずに人に相談したりしながら乗り越える姿を子どもに示すことで、子どもは多くを学ぶことができます。

 

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『自分が今どういう不安を抱えていて、何に気をつけて生活しているのか、その上でどういう協力をしてほしいのかを伝えて、理解したり共感したりしてもらうこと』

これが特に難しい。

歳を重ねるに連れ、個々人で置かれている環境が違ってくるのをひしひしと感じる。

結婚するしない、子ども産む産まない、子どもは1人、2人、3人?、共働き?専業主婦?

例え子どもが1人だったとしても、個々のケースで千差万別。相手のステレオタイプで判断されないために、自分の状況を相手に伝わるようにかつ正確に伝えるのはとても重要だと思う。

 

頭では分かっているが、私はそれができなくてできなくて、はや子育て9年目。私の場合、元々自分と相手の境界が曖昧で、自分の感覚が掴みにくいため、言語化に時間も労力も随分かかってしまう。

しかしこれは昔から避けて通ってきた苦手分野なので、ようやく向き合う時が来たのかもしれない。1番古い記憶では、保育園の時から集団行動の面倒を避けて1人でいることを選んでいた。相手に自分の思いを分かってもらうように伝える努力をする。全部自分のため。自分のために時間をとって、自分のために言語化する。

そうして自分を丁寧に取り扱うことで、不安にも対処していけたら良いな。