思春期の特徴

『思春期デコボコ相談室』大下隆司先生著

 

1番上の子が新小4になるのを目前に、

思春期の足音が聞こえてきました。

外で遭遇しても、お友達と一緒なら親は無視。

親からの声がけに対して「うるさいなあ」と返してくる。まあ寝る時は一緒に雑魚寝してるのでまだまだ可愛いものです。

 

で、自分も思春期、面倒くさい感じにこじらせてたので、予習すべく冒頭の書籍を読ませてもらいました。

 

読後の感想としては、、思春期、親は聞き流すスキルが最重要だと思った。鈍感力ともいうのか。3人の幼子を育てている時期は、「忘れるから生きていける!」と本気で思うほど毎日が忙しく騒がしく大変だった。

記憶力があること、人の感情に敏くあることは働く場面によってはマイナスかもしれない。

特に人相手の感情労働においては、忘れる!気づかない!(見ざる、言わざる、聞かざる、みたい)は必要なスキルに思える。

以下覚書メモ。

 

◉気分のムラが激しく振り回される

10代の脳は未成熟で不安定

気分の浮き沈みが激しく、前頭葉の発達途上で感情のコントロールが難しい

 

◉すぐキレる

怒りや恐れをつかさどる扁桃体が過剰反応

言葉や行動に攻撃性が現れる

 

◉好きなものにハマりやすい

思春期脳は興奮しやすく、興奮こそが脳の発達を促します。興奮するとそのシグナルが脳の回路をつなぎ、脳を成長させていく。だから脳が興奮しやすい思春期にはたくさんのことを学習し、記憶していくことができるのです。

何かにハマっている時は脳が成長しているとき!

 

◉すぐパニック

計画、決定、判断をつかさどり、衝動性をコントロールする前頭葉が未発達。計画を立てることが苦手で、判断力に欠け、危機的状況に陥るも、脳のネットワークが整っていないため扁桃体が出した不安や恐怖のシグナルが冷静な判断をつかさどる前頭葉までたどりつけない。

結果パニックになりやすい。

本人が落ち着いてから、対策の提案やスケジュール管理を一緒に考えるのが良い。

 

◉忘れっぽい

脳のつながりが未発達で、一度に複数のことをするのが苦手。著しく注意散漫で周りで起きていることに注意が払えない。

物をなくす、片付けられないなど。

 

◉我慢が苦手

運動習慣が効果的

 

◉思春期は30歳まで続く

遅い反抗期はありえる。

子どもは親と違う自分なりの価値観を見出したい。親は1人の人間として見守ります。

 

◉社交不安障害

思春期に現れやすい。

自律神経の興奮を静めるにはまず恐怖や不安を感じる脅威から離れて、安全な場所、安心できる人のそばにいること。

またセロトニンを増やす活動、SSRIも効果的。

 

◉「いい子」は過剰適応の産物

(これ自分にも覚えあり)

幼い頃からがんばって周囲に「過剰適応」してきたけれど、いい子でいるエネルギーが切れてしまった。

いい子でいられるということは、たぶん他の子より前頭葉がちょっとだけ早く発達していて、感情の抑制がきくのだと思う。子どもらしい感情や欲望を抑えて周りに合わせることができちゃう賢い子。親や先生からは「できる子」として期待され、友達からも何かと頼られたりして、意に添わなくてもつい、いい子をやってしまう。

思春期を迎えて脳の情緒的な部分がすごい勢いで発達してくると、前頭葉が本能を抑え切れなくなってきて、周りにとっての「都合のいい子」ではいられなくなる。それは自然なことで、そこで方向転換できれば良いのですが、過剰適応の子は自分への期待値も高く、周りの期待に応えられない自分が受け容れられない。

でも自分では言語化できないものだから、おなかが痛くなったり、血圧が下がって起きられなくなったり、体に症状が出てくる。それだけすごく無理をしてきたわけで、その子たちにとって学校はまさに戦場。お子さんは学校を休ませてもらえて、戦線離脱できたことで本当に救われたと思いますよ。

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